むち打ち(むち打ち損傷)について

むち打ち(むち打ち損傷)とは

頸部が振られたことによって生じた頭頸部の衝撃によって,エックス線上外傷性の異常の伴わない頭頸部症状を引き起こしているものをいいます。

 

交通事故負傷部位割合.png 平成26年に全国で交通事故により負傷された方は約72万人いらっしゃいますが、そのうち、約42万人が頸部(首)を負傷された方です。

(警察庁「平成26年中の交通事故の発生状況 損傷部位別・状態別死傷者数(平成26年中)」)。

症状・傷病名

むち打ちには,頸部痛,頭痛,めまい,眼痛,眼球の運動障害,耳鳴り・難聴,吐き気・嘔吐,四肢症状,慢性疼痛など様々な自覚症状があり,個人差もあります。
傷病名は,頚椎捻挫,頸部挫傷,外傷性頸部症候群,バレ・リュー症候群などと診断されます。
 
また,事故直後の検査で異常が認められない場合でも,2,3日経過した後から頸部痛や頭痛,肩こりなどの症状が現れることがあります。
 
なお,頚椎捻挫と診断された場合であっても,特に事故態様が重大な場合,脳や脊髄に損傷を負っている場合や,脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)を発症している場合があります。
症状が重篤な場合や長期間治療しても効果がない場合は,専門医にご相談ください。
 

分類

A) 頸部炎症型

むち打ちの中でも最も一般的なタイプです。 
頸部が激しく振られた結果,首や肩の筋肉や靭帯が過度に伸びるか部分断裂になったものです。
主な症状としては,首や肩の運動制限,運動痛です。神経症状がなく,多くが予後良好です。
このタイプは後遺障害が残存しないことが多く,認定されるとしても14級9号です。
 

B) 根症状型

頸部が激しく振られた結果,神経の根元部分である神経根がダメージを受けてしまったタイプです。
ダメージを受けた神経根の場所に応じて,痺れ,知覚障害,放散通,反射異常,筋力低下などの神経症状が現れます。
このタイプは12級13号ですが,経年性の場合は14級9号になります。
 

C) バレ・リュー症状型

交感神経と副交感神経のバランスが崩れ,交感神経が過度に働いてしまうのが原因といわれています。 
主な症状としては,頭痛,めまい,耳鳴り,眼の疲労,吐き気など自律神経症状や脳幹症状が現れます。根症状型と併存する場合もあります。
このタイプは,後遺障害が認められたとして14級9号です。
 

むち打ち症の等級認定について

等級 労働能力喪失率 労働能力喪失期間 認定基準
12級13号 14% 5~10年 局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号 5% 5年以下 局部に神経症状を残すもの

検査方法

画像検査

A) レントゲン(単純XP)
レントゲン検査は,エックス線を目的の物質に照射し,透過したエックス線を写真フィルムなどの検出器で可視化することで,内部の様子を知る画像検査法の一種です。
骨病変の診断に有効であり,現在でも骨折の診断には有用な検査方法の一つです。
 
むち打ちの場合でも,一時的な検査としてレントゲン検査を行い,頸椎の骨折・脱臼(器質的な変化)がないかどうかを調べます。
側面像の撮影では,頸椎の前彎が消失していないかチェックします。
正常な頸椎は,必ず前彎し,弓のようになっています。
しかし,交通事故の衝撃でむち打ちになり,神経症状があるような場合,前彎が消失してストレートになってくることが多いと言われています。
また,斜位像の撮影により,神経根が出る椎間孔をチェックします。
高齢者やスポーツや事故で過去に外傷を負った方は,その椎間孔が狭くなっていることが多いです。つまり,既往症や素因についても,レントゲンで一時的な検査を行うことができます。
 
B) MRI
MRI検査は,強力な磁石でできた筒の中に入り,磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する検査です。
MRIの画像には,T1強調像(脊髄,椎骨が白っぽく写り,脊髄液は黒く写る),T2強調像(脊髄,椎骨が黒っぽく写り,脊髄液は白く写る)などがあります。
また,脊髄などの状態は,矢状断(体を左右に縦切りにした断面)と水平断(体を水平に輪切りにした断面)の両方で確認します。
 
MRI検査では,レントゲン検査と異なり,脊髄,椎間板,靭帯,などの軟部組織を,エックス線被爆なく描出できるため,神経根の圧迫や椎間板ヘルニアなどの状態を確認できます。
MRIの磁力の大きさを表す単位をテスラといいます。現在,臨床で使用されているMRIは,0.2~3.0テスラまであり,その数値が大きいほど質の高い画像を描出することができます。
例えば,0.5テスラのMRIで写らなかった神経根の圧迫が1.5テスラのMRIで写るということもあります(ただし,テスラによって得意不得意部位があります。)。
 
C) CT
頭部をエックス線撮影し,それをコンピュータ処理して,頭蓋骨の中の様子を5mm~1cm間隔の輪切りにした画像を映し出す検査です。造影剤を使わないで撮影する「単純撮影」と,造影剤を使って撮影する「造影撮影」があります。
CT検査では,脳に出血があると画面に白い影が映るため,頭蓋内の出血の範囲が分かり,出血部位も推定できます。
むち打ちの場合でも,頭部を強く打った場合は頭部CT検査をお勧めします。
 
D) SPECT・PET
SPECTとは,シングル・フォト・エミッションCTの略語で,体内に注入したRI(放射性同位元素)の分布状況を断層画面で見る検査のことです。
PETはポジトロン・エミッション・トモグラフィーの略語で,ポジトロンCTともいわれる核医学診断装置のことです。
SPECT・PET検査では,脳の断面の血流状態が分かるため,血液が悪い虚血領域(脳代謝の低下)を確認することができます。
 

神経学的検査

神経学的検査では,経過上の一貫性や同一性のほか,画像所見との整合性が重要になります。
例えば,MRIなどで神経根の圧迫が認められ,12級13号の認定の可能性がある場合には,筋萎縮検査を行い,後遺障害診断書に結果を記載してもらうことが有用です。
むち打ちの後遺障害認定のためには,次の3つの検査が効果的です。
 
A) スパーリングテスト
頭を患側に傾けて下方に押し付けると,神経根の出口が狭められます。
これにより,神経根に障害がある場合には,その神経根の支配領域に痛みや痺れが放散します。
正常であれば,いくら圧迫しても放散通など神経根の症状は出ません。
同じ目的のテストに,ジャクソンテストもあります。
 
B) 深部腱反射テスト
腱を打腱器(ゴムハンマーなど)で叩くことにより生じる不随意筋収縮をテストします。
脳や脊髄などの中枢神経系の障害の場合には亢進します。
反対に,末梢神経の障害(神経根症)では減弱,消失します。
例えば,膝を叩いた場合,中枢神経系の障害の場合は足が過剰に上がりますが,末梢神経の障害(神経根症)の場合は足が上がらなくなります。
 
C) 筋萎縮テスト
神経の麻痺が長く続くと,脱力や痺れだけでなく,筋肉が萎縮して痩せてきます。
筋萎縮検査は,この筋萎縮の程度を測る検査であり,両上肢の肘関節の上下10cmのところの上腕部と前腕部の腕周りを計測し判断します。
筋萎縮は,被検者の意思が介在しないため,信用性が高い他覚所見と考えられます。


むちうちに関する記事はこちら

むち打ち治療のポイント

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